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自分×挑戦

エプソンミズベ株式会社
高橋君江(入社11年)

銀メダリストの新しい挑戦

2007年のアビリンピック国際大会で銀メダルを獲得した女性が、2009年の国内大会の別部門にチャレンジするという話を聞きつけて取材にうかがった。
待っていてくれたのがエプソンミズベのオフィスサービス部の高橋さん。
少し照れくさそうに笑いながら、デザインの話や将来の目標、趣味の本の話などを話してくださった。


デザイン一筋で世界の銀メダリスト

高橋さんが英文DTP(Desktop publishing、卓上出版の略。書籍や新聞、広告などの編集に際して行う作業をコンピュータ上で行い、プリンターで出力すること)部門で銀メダルを獲得したのが、2007年の第7回国際アビリンピック大会(静岡県)だった。

中学、高校生のころからデザインに興味を持っていた高橋さんは、松本ろう学校高等部専攻科のデザインコースに進み、スキルを身につけた。
職場実習を契機にセイコーエプソンの特例子会社に入社し、社内ポスターや資料、広告を制作するなかでDTPの技能を上げ、2006年の国内アビリンピックDTP部門で全国優勝、2007年の国際アビリンピック大会で銀メダリストに至った。

世界大会で入賞した作品を見させていただくと、全て英文のポスターだった。国際大会だけあって、テキストも内容指示も課題の全てが英語で提供されることが不安だったそうだ。

カラフルな色彩の中で、キャッチコピーなどのテキストが無理なく目に入る点が優れている。入賞がわかったときに「信じられない気持ちでいっぱい」だったそうだが、周囲の上司たちの慌てよう(報告に駆け回ったり)も印象に残っているという。さすがに世界大会、なのである。
デザイン面で悩んだ点はどこですか?と訊ねると、「外国の人にも解りやすいように色づかいなどちょっと明確にしました」と恥ずかしそうに答えてくれた。シャイな人なのだ。


更なる挑戦。アビリンピック別部門に出場

2006年のアビリンピックDTP部門で全国優勝した高橋さんは、いわば国内チャンピオンである。チャンピオンはもう同部門に再出場できない。だって、チャンピオンなのだ。

しかし、高橋さんはまた挑戦する。

2009年アビリンピックのワード・プロセッサ部門に出場Microsoft Wordに組み込まれている各種機能の習熟度を高め、新しい技能を開拓しようとしてる。

日常、自由自在に使いこなしているAdobe Illustratorであれば苦もなくできるであろう課題に、高橋さんは難しいなあと思いながらMicrosoft Wordを使って取り組んでいる。

なぜそんなに前向きなのだろう?と不思議に思うほどだが、「進路に悩んでいる十代がいたら、どんなアドバイスをしますか?」という問いかけに、「好きなことを仕事にした方がいいです。楽しいですから」と返ってきたシンプルな言葉にその答えがあるような気がした。


やる気につながるお客様の声

高橋さんは聴覚障害者である。耳が聞こえないのだ。インタビューでは記者が筆談で質問し、高橋さんが話して答えてくれた。

仕事でも必要があれば筆談で打合せをするのだそうだ。仕事例として見せていただいたエプソングループ会社の環境報告書(サスティナビリティ・レポート)もそのようにして進めた仕事だという。

「とにかく丁寧で、集中力がすごい」と上司の牛山部長が評するように、良いものをコツコツと積み重ねていく仕事が高橋さんの美点なのだ。そんなロジカル(論理的)な性格は、高橋さんが好きだという海堂尊や赤川次郎などの推理小説にも表れてているのだろう。

5年後はどんな自分になっていたいですか?という質問に「ずっと印刷物のデザインをやってきたので、ホームページなどのデザインもできるようになりたいです」とやっぱり少し恥ずかしそうに答えてくれた高橋さん。
アビリンピックでもホームページデザインでも、この恥ずかしがり屋の銀メダリストはきっとこれからもこんな調子で前に進んでいくんだろうなと思わせる笑顔だった。


社名 エプソンミズベ株式会社(セイコーエプソン(株)特例子会社)
代表 宇留賀 弘
設立 1983年
事業内容 電子機器部品の部分組立の洗浄、検査、印刷、製本、編集デザイン、DTP、防塵衣クリーニングなど
従業員 134名(2009年6月1日現在)
資本金 9900万円
住所 〒392-0027 長野県諏訪市湖岸通り1-18-12
TEL 0266-58-8833(代表)
FAX 0266-58-8834