ホーム > WAZACANインタビュー > 自分×技能 > 中島勇人・関澤草太
ハキハキした物言いに、元気な笑顔。
職人的な背筋の良さと現代っ子らしい朗らかさがよい感じに融和している中島さんと関澤さん。ウッドサッシ製作で全国でも注目されている木製建具会社・ウッドテック秋富で働き、2009年10月の技能五輪・アビリンピックいばらき大会の建具部門に出場する。
大会4週間前、仕事と練習に明け暮れる2人に話を聞いた。
上:学生時代から「何かを作ること」が好きだった中島さん/下:「漠然と普通科に行くのはもったいない」と北海道の工芸高等学校に進んだ関澤さん
家具が好きだった両親の影響もあって、中学生のころから漠然と木工の世界を目指していた関澤さんと、高校3年のときに「ものづくり」に行こうと決意した中島さん。2人に共通しているのが、「ものを作り出すことが好き」というシンプルでぶれない意向だ。
学生時代から図工や家庭科が好きだった中島さんは、野沢北高校を卒業後、飛騨国際工芸学園を経てウッドテック秋富に入社。
現在は家具などの製作を担当。入社して半年後に初めて作ったキャスター付きの木箱は今でも覚えているそうだ。
いまでは現場に1人でお客さんの要望に対応することもあり、やはりドキドキする日々だとういう。
関澤さんの進路は少しユニークだ。
「普通の高校でただ時間を過ごすのがもったいないと思って」と、北海道おといねっぷ美術工芸高等学校に進み、寮生活をしながらクロスカントリー部に熱中。卒業後に飛騨国際工芸学園に進み、ウッドテック秋富に入社した。
今はウッドテック秋富の主力商品であるウッドサッシの製作に関わっている。
学校などの大物製作にかかわることも多く、こちらも緊張感ある日々だ。
全国的に注目されているウッドテック秋富の木製サッシ
総勢32名の木製建具・家具製造販売会社であるウッドテック秋富は、窓やドアの木製サッシの製作・販売で全国的に注目されている会社でもある。
保温性、強度性、環境性に優れる木製サッシは保育園、学校施設などの公共施設で多く求められ、本物を求める個人住宅の人々からも支持が広がりつつある製品だ。
注文が立て込む時期は中島・関澤の両人も加わり、全社一丸になって木製サッシの製作にかかわる。
日々の仕事の中で「この木製サッシはいいね」というお客の声は入ってくるんですか?と聞くと、「上司がお客様の声を自分たちに伝えてくれますね。とてもやる気に繋がります」と中島さん。
「ものづくりということに会社全体が前向きに取り組んでいる雰囲気があって、とても働きやすい環境です」と関澤さんが言う。
課題の試作品を持つ中島さん(左)と関澤さん
スタッフの技術向上に常に力を入れているウッドテック秋富では、各種技術検定なども積極的に受ける。過去の技能五輪でも建具部門で全国優勝を果たしたOBがいるほどだ。
今回の技能五輪全国大会出場について、会社側は「よい経験を積んでこれれば」と見守る姿勢であるが、若い2人にとってやはりプレッシャーは感じてしまうという。
「先輩方の技術はやっぱりすごいですし、その後輩として負けられないなと思います」と中島さん。
「出るからには(表彰)台に上がりたい」と意気込みを語る関澤さん。
そうはいっても2人に共通しているのが、大会だけに目が向いているのではないなという印象だ。
それは中島さんが話してくれた、「この会社は自分の技術を後輩にどんどん教えてあげて、会社全体で上を目指していこうっていう、そういうのをよく上司も言ってますし。ほんとそんな感じが伝わってきますね」という言葉に全てが表れている。
仕事の後や休日に技能五輪の練習を続ける2人の姿からは、瑞々しい集中力が伝わってくる。
技能五輪の結果がどうであれ、今日の1日が必ず明日の技術につながっていることを体で知っている2人だからだろう。
建具部門で関澤草太さんが銀賞を、中島勇人さんが敢闘賞を獲得した
取材から3週間後の10月23日、wazacan編集部は茨城で開催された第47回技能五輪全国大会の取材に出かけた。
中島さん、関澤さんともに全国のライバルの中、1秒も無駄にできないと非常に集中した面持ちで課題に取り組んでいた。
彼らが出場した建具部門は24、25日と2日間かけて作業を進める。
初日が終わった2人に話しかける機会があったが、共に「他の選手がすごい」と驚きをかくさなかった。段取りの確かさや作業の早さにとてつもない練習量を見たようだ。
圧倒されていた2人であったが、最終日には無事に課題を完成させた。
ずらりと並んだ、一見どれも同じに見える課題の中から、自分の作品を「これです」と見つける彼らにこの2日間の集中と努力を垣間見た感じであった。
結果として、関澤草太さんが建具部門で銀賞を、中島勇人さんが敢闘賞を獲得した。「名前を呼ばれた時はやっぱりうれしかった」という関澤さんと、「(敢闘賞という結果は)悔しいけれど、これが今の自分ができる精一杯なので」といった中島さん。
彼らはここがゴールではない。これからがスタートなのだ。だけど、こんなにも記憶に残るスタートを切れる20代はそうはいないのだ。
| 社名 | 株式会社ウッドテック秋富 |
|---|---|
| 代表 | 秋山寛冶 |
| 設立 | 平成5年 |
| 事業内容 | 木製建具・家具製造販売 |
| 従業員 | 32名(平成20年1月1日現在) |
| 資本金 | 1,000万円 |
| 住所 | 〒386-2201 長野県上田市真田町長5589 |
| TEL | 0268-72-2003 |
| FAX | 0268-72-3888 |
| URL | http://akifu.com/ |
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