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自分×技能

株式会社中嶋製作所
谷口悠二(入社4年)

日本の食を守り、食の安全を支えている畜産家の思いを形にする。

大正10年の創業から89年。
北は北海道から南は沖縄まで、日本全国の畜産事業を営む農場の畜産機械を製造し販売する中嶋製作所。
主に、鶏、豚、牛に餌を運び、与える機器やシステムを製造し、ブロイラーや養豚における機器の国内シェアは50%以上。
畜産業を支え、安全で安定的な生産を助けているのが中嶋製作所の仕事である。
私たちが日頃、安定した価格でおいしいお肉を食べることができるのは、そういった製品や仕事のおかげであることはなかなか知られていない。
3年間の現場経験を経て、製品の基礎である設計部門を担当。 現場での想いと設計の実際を感じながら日々、アイデアを形にすべく邁進する谷口さんにお話しを伺った。


畜産業界の設計を敢えて選んだ

CADで機械を製図する

大学ではエネルギー機械工学を学び、友人は自動車業界など、いわゆる人気の業界へ進んだ人も多い。そんな中で、ほとんどの人が知らない畜産業界を敢えて選んだという谷口さん。
人と違うことをやりたい、自分のアイデアや思いを形にできる仕事をしたいと選んだのが中嶋製作所だった。
畜産機械を作ることは動物相手の仕事だけに、これだという正解が無い。言葉を持たない鶏や豚に使い心地はどう?と訊くことはできないからだ。
実際にものを作って、それを使ってみて出た結果が答えとなる。常に調整と改良とが繰り返されるものづくりである。
だからこそ自分のアイデアがすぐに盛り込んでいけると思ったのだという。
そうして自ら仕事を開拓していきたいという想いを形にすべく、畜産業という未知で無数の可能性を秘めた業界に進むことに決めた。


使う側から作る側へ

餌を与えるのにも、様々な形の機械がある

中嶋製作所では入社後の1~3年間、すべての社員が現場での取付業務に携わる。現場第一主義の会社だ。
谷口さんも例外ではなく、入社してすぐの夏から3年間、宮崎の営業所で取付業務を担当する。
施主との関わり合いの中で、自社製品がどのように使用されているのかを知り、生のお客様の声に触れた。
そして2009年夏、技術部技術課に配属され、現在は主に製品の設計・試作・改良を行い、時には、製品の性能試験、他社製品との比較試験も行っている。

設計業務をはじめて7か月、現場での3年間の経験がとても生きている。

現場を知っているからこそできる提案がある。
例えば、実際の現場では手の届かないような場所にも、図面上ではネジの取付面を設計することができてしまう。
図面を描く時に、直感的にそういった現場の状況を鑑みて判断することができるのだ。
とはいえ、施主の抱える問題をそのまま図面に引けば良い訳ではない。
実際の設計業務は、価格・機能・重要度など、全体を総合的にみた上で製品を設計していかねばならない難しさがあるのだそうだ。
バランス感覚を養いながら、自分のイメージを形にすることの難しさを感じる日々だ。
自分のアイデアを生かしたものづくりをすべく日々邁進している。


趣味に仕事に

時には上司や同僚と率直な意見を交換し合う

取材に伺って感じたのは、社内になんとも穏やかな空気の流れていること。
「和気あいあい楽しく仕事をさせてもらっています」と谷口さん。
先輩、後輩ともに仲良く、仕事外でも自転車で出かけたりしているのだとか。
休みの日は趣味の自転車にマラソンにとうらやましいくらい充実した日々を過ごしている。
今年春には初めてのフルマラソン 長野マラソンに出場予定。自転車では、軽井沢まで行ったり(往復100km!)、24時間耐久レースをしたり。
気分転換で始めたという趣味ではあるが、どこまでもストイックに追求し、そして達成感を得ているようだ。
何事も全身で存分に楽しむ。それが仕事も休日も充実させる秘訣なんだろう。
宮崎県出身。長野の寒さにはいまだに慣れないそうだが、この地を充分に満喫しているようにみえた。


畜産機械設計のスペシャリスト目指して

谷口さんから後輩へメッセージをもらった。
「焦って無理して決めることはない。落ち着いて自分が何をしたいか、その思いにあった仕事を選べばいいと思う」
周りに流されることなく、自分の思いにじっくりと向き合う大切さを伝えたいのだという。
そして、これから先、谷口さんはどんな未来を描いているのだろうか。
「なんでもできるようになっておきたいんです。訊かれたことは答えをだせるようになっておきたい」
「それが、正解か不正解かは分からないけれど、自分が自信をもってこうだといえるようになっておきたい。お前、技術部じゃないか、といわれるのも悔しいですから」
頼りになる設計のスペシャリストになりたいとまっすぐに語る谷口さん。
志操堅固な人という言葉がぴったりきた。


社名 株式会社中嶋製作所(NAKAJIMA SEISAKUSHO CO.,Ltd)
代表取締役 中嶋 君忠
設立 1954(昭和29)年8月
事業内容 畜産施設、機械器具の製造・販売
・畜産飼料給餌の粉粒体搬送装置
・自動集卵装置
・畜舎の空調施設など
従業員 89名(平成21年現在)
資本金 9100万円
住所 〒388-8004 長野県長野市篠ノ井会33
TEL 026-292-1203(代表)
FAX 026-293-1611
URL http://www.nakamatic.co.jp/