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スペシャル


第32回全国障害者技能競技大会(アビリンピック全国大会)レポ―ト

10月15日~10月17日、神奈川県にて第32回全国障害者技能競技大会(アビリンピック全国大会)が横浜アリーナを競技会場に開催されました。障害者の職業能力に対する社会的理解を深め、雇用を促すことを主な目的として開催されているこの大会は、満15歳以上の障害のある方が対象。長野県からは11種目11名のみなさんが出場されました。本大会の上位入賞者は、2011年韓国ソウルで行われる国際アビリンピックへの出場が可能となり、昨年以上の盛り上がりと選手のみなさんの強い意気込みが感じられるものでした。

技能ルネッサンス!かながわ 第32回全国障害者技能競技大会(アビリンピック全国大会)に出場の長野県選手一覧はこちら→長野県選手参加状況(2010年神奈川大会)


電子技術系

電子技術系には、電子回路接続でエプソンミズベ㈱の向山雅士選手が初出場。 電子回路接続は、約250点の部品を組立配線し、電子回路として成立するように仕上げ精度も要求されるという高度な技術を要する競技です。
向山さんは、大会前にお会いした時から、すでに完成度の高い回路を制作されておりそのレベルの高さに驚かされました。そして、大会では、緊張の中で見事銀賞を受賞。
「銀メダルで悔しかったけど、指摘された箇所もあったのでそこを重点的にやって、長野では金を獲りたいと思います!」と頼もしいコメントをいただきました。表彰会場では、他県の出場選手と電子回路の技術に関する意見交換をしたり、がっちりと握手を交わすなど、選手たちの技能に対する熱い一面を垣間見ることができました。


サービス・ファッション系

サービス・ファッション系には、縫製、フラワーアレンジメント、喫茶サービス、ビルクリーニング、製品パッキングの全5種目に長野県選手が出場しました。
「縫製」には、豊智福祉会泉平ハイツの奥山幸子さんが出場。アビリンピックに出場しないか?との話に、「ぜひ出たい!」と進んで大会に臨まれた奥山さん。競技出場が決まってプロ仕様のミシンを借りることができ、自宅で練習を積まれていたそうです。大会では、黙々と集中して丁寧に競技課題を仕上げられていました。

「フラワーアレンジメント」に出場のアトリエCoCoの柄沢信子さんは、努力賞を受賞。額から大粒の汗を流しながら集中して競技に取組む姿が印象的でした。「最初の科目がうまくできなかったけれどがんばれたかなと思います。練習は大変だったけど楽しかった!」と競技終了直後に語っていました。

「喫茶サービス」の松本障害者雇用支援センターの大内美佳さん。他県の参加者に声をかけてみんなで競技を楽しもうとしている姿、てきぱきと常に笑顔で気持ちの良いサービスをしている姿が素敵でした。「今日はがんばりました!楽しく過ごせてよかったです!また出れたらいいですね」と語っていました。

「ビルクリーニング」に出場の㈱ビジニナル・サービスセンターの鈴木久良さんは、努力賞を受賞!最も観客の多い種目の中で、落ち着いて練習の成果を出されているようでした。競技タイムがとても良く、その点について訊くと、「タイムだけじゃなくて競技内容なので、もっと上手くなって次も出れたら出たいと思います!」と語っていました。

「製品パッキング」に出場の(社福)長野市社会事業協会障害者福祉施設長野市栗田園の吉田奈未さん。会場に同行された先生からも「きれいにできて良かったね!」と声をかけられ、また自身で掲げた目標を達成することができて満足気な表情を浮かべていました。


情報通信系

情報通信系は、DTP、ワード・プロセッサ、データベース、ホームページ、パソコンデータ入力の全5種目に長野県選手が出場しました。
「DTP」に出場の(社福)ながのコロニー長野福祉工場の米澤勉さん。二度目の挑戦で金賞及び厚生労働大臣賞を受賞。受賞の瞬間、間違いじゃないか?と呆然としたそう。「結果を出すことができて良かった。信じられなくて、足が震えてます」と興奮した表情で受賞直後にお話を訊かせてくれました。

「ワード・プロセッサ」に出場の(社福)ながのコロニー長野福祉工場の山下幸次さん。Wordで文書の作成・編集・描画・ビジュアルの作り込み、英語課題もあるこの種目で、初出場で努力賞を受賞されました。受賞の感想を訊くと、「びっくりしてます。英語が特に難しいので、これから英語をもっと勉強して、長野大会では金獲れるようにがんばります」と力強いコメントをいただきました。

「データベース」に出場の安井誠一さん。見事銅賞を受賞されました。3時間の競技も集中していたらあっという間に終わってしまったそう。「自分自身の課題も見えてきました。上には上がいることを実感したのでその人たちを追い抜くつもりで一層努力したいと思います!」と語っていました。長野大会での活躍が楽しみです。

「ホームページ」に出場の(社福)ながのコロニー長野福祉工場の瀧内さとみさん。競技時間が午後からだったこともあり、競技前にお会いした時は緊張している様でしたが、競技終了直後には、「とりあえず終わってほっとしてます。落ち着いてはできたんですけど、3時間でも時間が足りなくてー」と、短い時間で規定のホームページを仕上げる競技の難しさを語っていました。

「パソコンデータ入力」に出場のエプソンミズベ㈱松塩事業部広丘工場神林チームの檞原早翔さん。データ入力の正確さや、修正の正確さ、体裁の整った帳票を作る技術が求められるこの種目には、総勢27名の選手が出場されていました。広い会場の中心でじっとパソコンの画面をみつめて、時には自分自身に気合いを入れなおすシーンも。集中して臨まれている姿が素敵でした。


メダリストたち

今回の取材の中で、光っていたのは初出場選手たちの挑戦することに対する物怖じしない強さと集中力。また、挑戦し続けてきた選手の自分自身と闘い続けて、ひとつづつ課題を乗り越えていくひたむきさでした。
来年は、韓国ソウルにて世界大会が開催されるため、アビリンピックは日本では開催されません。つまり次は長野大会ー。 2年後の選手のみなさんの活躍が楽しみです。みなさんほんとうにおつかれさまでした!

競技の結果、長野県からは6名の方が入賞されました。
金賞
【DTP】 米澤勉さん
銀賞
【電子回路接続】 向山雅士さん
銅賞
【データベース】 安井誠一さん
努力賞
【フラワーアレンジメント】 柄沢信子さん
【ワード・プロセッサ】 山下幸次さん
【ビルクリーニング】 鈴木久良さん