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10月4日 イギリス・ロンドンで開幕した第41回技能五輪国際大会。
国際大会は、競技の観戦はもとより、さまざまな形でものづくりを体験することができるプログラムや交流イベントが盛り込まれていました。ワザキャン編集部は、その統括や支援を行う大会関係者、スポンサー企業、そして次回ライプツィヒ、マドリッドで行われる国際大会の関係者の方々にお話を伺いました。今回のワザキャンスペシャルは、世界大会レポート:技能五輪国際大会2011ロンドン(3)では、ワールドスキルズロンドンを支える人たちからのメッセージをお届けします。
競技初日の10月5日と翌6日、ワザキャン編集部は高校生特派員とともに、West Themes College の学生との2日間の体験プログラムに参加しました。
West Themes Collegeは、就職に直接結びつく技術の習得を目指す公立カレッジ。その中でもWorldSkills London2011のドキュメンタリーを撮影するメディア専攻学科の学生とともに大会を取材し、最終日には、学生生活のプレゼンテーションやディスカッションを行うなどして交流を深めました。
2日間の体験プログラムの中で高校生特派員の二人が感じた一番のことは、その時に感じた思いを自らの言葉で伝えたり訊いたりできないことのはがゆさだったそうです。ともに機械加工の分野を学ぶ二人は、今後の職業人生の中での英語の重要性を肌で感じ、帰国後の語学修得を胸に誓っていました。
この体験プログラムを企画してくださったのが、WorldSkills London2011の教育・人材育成部門を統括されていたChidi Okolo氏です。Okolo氏は言います。
「このイベントでは、学生たちが職業的な機会を得たり、学ぶ機会を作ろうと思っていますが、いちばん大事だと考えているのは、『inspiring』です。」
何が刺激を受けるのか?学生たちのやる気を起こさせるために何をやるか?彼らが自分たちの将来に何をやっていきたいのか?将来の自分の生き方や職業のヒントになるものを「学ぶ」というよりも、実際に体験して身体で「感じてもらう」ことの重要性を語ってくれました。
体験し尽くすことのできない様々な技術と技能の数々に、「なんて胸がわくわくするのだろう!」という気持ちが溢れてきます。競技期間中、毎日のように会場を訪れていましたが、その気持ちは日増しに大きくなるものでした。それは、会場内にちりばめられたたくさんの『inspiring』を込めた仕掛けがそうさせていたのでしょう。『inspire』とは、思いを抱いたり、心を動かしたり、奮い立たせたり、ひらめきを与えてくれること。ここでの体験を通して生まれたたくさんの『inspire』。どこでどんな形で芽吹いていくのでしょうか。
スポンサー企業のブースは、各企業の技術を披露する場としてだけでなく、若者たちが直に技術を体験する場所を提供して多くの観客を集めていました。各企業に、WorldSkills London2011を支援することが企業にとってどんな意味があるのか?を訊きました。
Hondaのヨーロッパ地域を統括するHonda Motor Europe Ltd.は、2004年以来WorldSkillsを支援してきたそうです。今大会でもゴールドスポンサーとして大会と、若者たちの技術分野への参入を支援しています。PRマネージャーであるKate Saxton氏は、
「Hondaは、自動車やバイクなどを生産する中で、若い世代を育てていくことが非常に重要であると考えています。今大会にHonda(UK)からも多数の技術者や技能者が出場しています。学校を卒業した後に技術を獲得して自分たちがなりたい職業というものに対して夢を持ってチャレンジしていって欲しい。」と語ってくれました。
また、プレミアスポンサーでもあるサムスン電子株式会社のGlobal Sportsマーケティングマネージャーは、
「サムスンは日本企業と同じように様々な製品をつくることで社会に貢献するだけでなく、若者が技術や才能を伸ばすための支援を大切に考えています。それは、将来的な視野で見た時、その活動が社会全体にとっても重要な意味をもつと考えているからです。選手個々の資質もあるとは思いますが、企業が出来る限りの支援をしていくことが大切なことだと思っています。」
サムスンでは、国際大会はもちろん、韓国国内での大会から多大な支援を行っているそうで、未来を支える若者たちをこれからもサポートし続けていくーと話されていました。1977年のオランダ大会以降、ほぼ全ての大会で総合優勝を果たしている韓国選手団の躍進は、このような企業の惜しみない支援があってこそなのだと感じました。
若者たちが技能の頂点を競う大会WorldSkills。そこには、何年もの年月をかけて挑戦する者、周囲への感謝を胸に挑む者、今できる最上の自分をここで出し切るためひたすらに挑戦する者、全身に闘志を漲らせた若者たちの姿がありました。一生に一度の挑戦に、これまでのすべてをかけて挑む彼らの鍛え上げられた姿は美しく、感動すら覚えます。
世界を競うコンペティターたち。スピード感ある無駄のない動作、なにものにも動じないタフな精神力、そして何より強く自分を信じる心が無ければここには立つことができないのだということを、彼らの姿から感じました。
2012年に開催される長野大会のその先には、WorldSkills Leipzig 2013が待っています。WorldSkills Leipzig 2013 大会運営委員長 Claus Andresen氏から次のような言葉をいただきました。「ライプツィヒ大会にも日本から多くのみなさんが参加してくれることを臨んでいます。ドイツ、ライプツィヒでともに素晴らしい時間を過ごせることを楽しみにしています。」
ライプツィヒでの国際大会目指して、世界中で新しい挑戦のスタートが始まっています。